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毎度、落合商店です。
今週も落合商店独自の目線で街や人、物事を見る『OCHIEYE‘S PRESS』をアップします。
今回は久々の福岡で、以前からフォーカスしたいなと思っていた古いアパートに潜入。
福岡市民に人気のスポット、『大濠公園』の近く、高校野球やバスケットで名が知れている『大濠高校』の近くに佇む『栄アパート』。
今回何故このアパートに潜入したのかというと…
現在は居住者はおらず、入居者が全て店舗なのです。
▲具体的な店名は記さずに何を売っているのかが表記された看板
令和の時代、なかなか見かけることがなくなった木造アパート。
早速侵入してみましょう。
まずは2階へ。
このアパートに初めて店舗として入ったのがこちらの靴下のお店、『六本松のくつした屋さん』。
お店のオーナー夫妻の綾部さんは奈良県出身とのことですが…なんと奈良県は靴下生産量が日本一だそうです。
生産量日本一らしく奈良に自社工場を構え、工場で編まれた靴下が店内に並びます。
このお店の特徴は脚に障害をもった方々への靴下の受注生産が可能という、全ての方に質の良い靴下を届けたいという綾部さんの思いが伝わってきます。
子ども用の靴下や端材を利用した小物がなんとも可愛い。
プレゼントとしても喜ばれそう。
まだお店が1件だけだった頃、他の部屋に一人暮らしのお爺さんが2人住んでいたそうで…。
「無造作に干された洗濯物など、生活感と店舗が混ざり合ったこの場所ならではの雰囲気が堪らなく良かった。」と懐かしむように話してくれました。
住居と店舗、うまく共存をしていたことが伺えます。
続いて靴下屋さんの隣、お菓子屋さん『tete』。
心温まる雰囲気の個室には2人掛けのテーブルが。
取材日のように晴れた日には、窓から望む青空が気持ちよさそう。
時の流れを忘れてゆっくりと過ごしていものです。
「あ、やっぱり落合さんですよね!知ってますよ。」
「えっ…?あっ…あーっ!!!」
コロナ禍で大変だったころ、落合商店からマスクを買っていただいた近所のケーキ屋さんに務めていた方でした。
「えーと…ちょっと待ってください、えーと…新田(しんでん)さん!!!」
まさかの再会…。
以前は落合商店の近くのお店で店長をされていたのですが、この栄アパートの2階で独立されていたのです
いや…福岡は狭い。
イートインは前日予約制、ケーキやお菓子はお取り置き制とのことで写真が撮れなかったので、Instagramから拝借。
と思ったらなんとランチもやっているようで…ものすごく美味しそうなので、お菓子ではなくランチの写真を…(笑)
▲とうもろこしのトマトソースパスタといろいろ夏野菜のぶっかけバーニャカウダ、手作り焼きたてフォカッチャ
▲焼きたてキッシュと熱々トマトソースとバニラのパンナコッタと金木犀のジュレ
ちょうどこの時、予約をされていたと思われる女性客がケーキの箱を持ち帰っていました。
近いうちにこのイートインスペースを予約して青空を眺めて…ラジオを聴きながら読書でもしたいものです。なんか優しい気持ちになれそうな空間で癒されそう。
そして1階に降りて、この栄アパートを知るきっかけとなった古着屋『RIPPLE』。
ところどころにアパートの名残を見せる店内に並ぶカラフルでポップな古着たち。
そのギャップがまた見ていて面白いのです。
「全部アメリカで買い付けたもので、他のお店では手に入らないようなアイテムを売っています。」とはオーナーの三上さん。
歴史を刻んだアパートの一室の名残と、三上さんの作り出す世界観が合わさった唯一無二の空間で楽しく買い物ができます。
その証拠に昨年末、とあるミュージシャンがライブで来た際に買い物をしているのです。
この他にも取材時にはイベント出店で不在だったコーヒーのお店、花屋、レコード屋と入っています。
古い建物が老朽化で取り壊される中、この様なアパートは貴重ではないでしょうか。
ずっと残っていてほしいパラレルワールドのようなアパート。
マークパンサーさん、福岡に着た際は是非。
ファッションにお花、ほっと一息のブレイクタイムに音楽と…
この栄アパートで一通り揃います。
栄アパート
福岡市中央区六本松1丁目4-11
各店舗の詳細はそれぞれのHPやInstagramをチェック!